「友達の爪にはあるのに、私の爪には根元の白い半月がない……これって病気なの?」
「親指にはあるけれど、他の指にはまったくないのは栄養不足?」

ネットの質問サイトなどで、こうした「爪の根元の白い部分」に関するお悩みを本当によく見かけます。
こんにちは。現場ネイリストのいわさきです。

この爪の根元にある白い半月状の部分、ネイル業界の専門用語では「ルヌーラ(爪半月:そうはんげつ)」と呼びます。
確かに形は半月みたい🌓ですもんね。
結論からお伝えすると、すべての指にこれがなくても全く心配ないのです。
ほかの指にはなくて、親指だけにあるのも、完全に正常な状態です。
指先って、いつも目に入る部位だから、「ん?」って気になりますよね。そして他人様とくらべたりして。😅
今回は、迷信に振り回されないためのルヌーラ(爪半月:そうはんげつ)についての正しい知識と、セルフネイルなどでネイルケアをする方に「これだけは気をつけて!」というお話をいたしますね。
結論:すべての指になくても全く心配なし!親指だけにあるのも、正常です✨
まず、あの白い半月が一体なんなのかというと、答えは「爪をつくる工場の水分が透けて見えているだけ」です。
これは体質によって、白い半月部分が大きい人、小さい人、まったく見えない人など本当に千差万別。年齢によっても大きく変わります。
だから、「爪の半月がないと病気」というのは完全なる嘘、ネットの迷信ですので絶対に安心してくださいね。
ルヌーラ(爪半月:そうはんげつ)はあってもなくても大丈夫なのだ!
① 親指だけに半月があるのは、新陳代謝が活発な証拠
「親指だけにはハッキリある」という方、とても多いと思います。親指は手の中で最もよく使い、新陳代謝が活発な指です。
そのため、親指だけルヌーラが見えているというのは、身体として非常に正常な状態なんですよ。
(↓私の親指です。爪半月、ちょっとあります。✌)

② 子どもにはある?老人は消える?見え方の違いは「新陳代謝のスピード」
実は、ルヌーラの見え方は「爪が伸びるスピード」と深く関係しています。
- 新陳代謝が爆発しているお子様:爪が工場からニュキニュキとハイスピードで作られるため、白い部分がハッキリと外に見えやすいです。
- 代謝がゆっくりになるご年配の方:爪が工場の奥でしっかり硬くなってからゆっくり押し出されるため、半月が奥に隠れて見えなくなりやすいです。
年齢とともに見えなくなるのもごく自然なことなので、なくても全く変じゃありません!

↑これは、お子様の爪。ルヌーラ(爪半月:そうはんげつ)も大きいけれど、爪全体の水分が多そうなツヤがあります✨
急に見えなくなった時は注意?ルヌーラが教えてくれる身体のサイン
「生まれつき見えない人」は1ミリも気にする必要はありません。しかし、「今まではすべての指にハッキリ見えていたのに、最近急に消えてなくなった」という場合は、少しだけ注意が必要です。
なぜなら、急にルヌーラが消えたということは、指先の冷え、血行不良、あるいは体調不良によって、爪の工場(新陳代謝)のスピードがガクンと落ちてしまっているサインかもしれないからです。
指先って、健康状態がけっこう出るんです。
入院の予定がある人はジェルネイルをオフしておくべき理由
爪は、医療の現場でも健康状態を確認するためにとても重視される部分です。🏥
爪で貧血状態をチェックしたり、手術や救急の際に指先に機械を挟んで「サチュレーション(経皮的酸素飽和度:血液中の酸素の濃さ)」を測ったりするのにも使われます。(コロナの時に良く使用された機械です。)
もし爪にジェルネイルがついていると、機械の光が遮られてしまい、この大切な数値を正しく測ることができなくなってしまいます。
そのため、入院や手術の予定がある方は、事前にジェルネイルをオフしておくのが安心です。
ご出産のタイミングに入院される際にも、「フットのジェルネイル」もダメって言われる病院もあるようですよ。
よくMRI検査をする際に「マグネットネイルはNG」というお話があります。検査当日に爪をチェックされて、その日の検査は「オフした後の日程」に延期されたという話も聞いた事があります。
場合によっても違うようですので、病院に行かれる前にはジェルネイルがOKかNGなのか、あらかじめ確認しておいた方が良いみたいです。
超警告!あの白い部分は、生まれたての「赤ちゃん爪」だからフニャフニャです
ここからが、今回の記事で私が一番お伝えしたい本題です。
ルヌーラ(爪半月)の本当の正体は、「水分をたっぷり含んだ、まだ完全に硬化(カチカチに)していない生まれたての爪」です。
押し出されて空気に触れることで徐々に乾燥し、私たちがよく知る硬い爪へと変化していくのですが、根元の白い部分の時点では、水分が多くてとにかくフニャフニャと柔らかく、衝撃にめちゃくちゃ弱い状態にあります。
ですので、うっかり指先をどこかに強くぶつけたり、引っ掛けたりしないように、日常でも特に優しく扱ってあげる必要があるデリケートなゾーンなのです。
【セルフネイルさんも!プロネイリストさんも!必読】ここを強く圧迫すると、次に生えてくる爪が陥没します!
最近はご自宅でセルフでネイルケアや、ジェルネイルを楽しまれる方がとても増えていますね。
ジェルネイルを塗布する前には、「甘皮ケア」というのをしてから、ジェルを塗り始めるのが一般的です。
その甘皮ケアでは、金属製のメタルプッシャーと呼ばれる道具で爪の根本部分(ルヌーラ(爪半月)あたり)の爪表面の甘皮をぬぐう処理をします。
この「甘皮ケア(プッシュアップ)」のとき、爪を少しでも長く見せたいからと、金属製のメタルプッシャーで根元を「グイグイ」「ギューギュー」と強い力で押し込んでいる人、いませんか?
それ、やり過ぎると、最悪取返しのつかない事にもなりかねません。だから、それだけは本当に、絶対にやめてください!
柔らかい桃の皮を指で強く押すのを想像してみて
想像してみてください。ルヌーラの部分は、生まれたての水分たっぷりな柔らかい「桃の皮」のような状態です。

そこを金属の棒で力任せに強く押したら、当然ベコッと簡単に凹んでしまいますよね。
ルヌーラのすぐ真下には、これから未来の爪を作り出す大切な工場(爪母:そうぼ)があります。

爪の縦筋の原因は爪の工場(根元)の衰えというお話をしました。
この爪の工場(根元) が次に生えてくる爪の良しあしを決定づけている、というお話です。
この爪の工場(根元)を過度な圧迫を与えて工場を傷つけることは、工場のベルトコンベアを壊すのと一緒。
そのベルトコンベアにのってこれから新しく生えてくる爪が、ずっとベコッと「壊れた形」のまま作られる、という事になります。
それは、工場(爪母:そうぼ)の組織が治らない間はずっと。永久的に組織が壊れたままならば、一生陥没したまま生えてくるようになります。
怪我や犬に噛まれた等のトラブルで、この部分を損傷してしまい、そこからずっと亀裂の入った状態でしか爪が生えてこないという方もいます。
ですから、人為的にこの爪母:そうぼ、場所的にはルヌーラのあたりを傷つける行為は絶対ダメなのです。
ちなみに、ネイリストは通常一番初めに、この「ケア」について、徹底的に叩き込まれます。私が通っていたネイルスクールも、何よりも「ケア」の授業時間がもっとも長かったです。ネイル検定についても、3級と2級の試験内容では、ケアの項目がとても重視されます。人間のモデルさん✋に施術して、出血なんてさせようものなら、即不合格。😱
というくらい、この爪の大切な箇所を扱うことは、ジェルだろうが、アクリルだろうが、ネイルの施術を行う上で最も留意する必要があるのです。
ですから、この甘皮周りを触るときは、「絶対傷つけないよう」力を抜いて、優しく撫でるように扱うのが絶対の鉄則です。
💡ネイリストの皆様や練習中の方へ
ネイルサロンでマシンケアをされるネイリストさんやネイリストの卵さん、そしてセルフ派の方も、ここは本当に注意が必要です。
マシンケアなどをする場合にも、若くて水分が多そうなお爪さんに対しては気を付けた方が良いです。いつもと同じビット、同じ圧で施術していても、掘れちゃったりするのです。
全てのお客様様に対して安全に施術することは当たり前なのですが、水分多めなお爪様には、ひたすらやんわり対応した方が良さそうです。💡
まとめ:ルヌーラらへんの場所は爪の大事なエリアです。取り扱いには注意してくださいね
今回は、意外と知られていない爪の根元の白い部分(ルヌーラ)の秘密についてお話ししました。
- 半月がない・親指だけ:体質や代謝のスピードによるものなので、全く問題なし!
- ルヌーラの正体:水分たっぷりな「生まれたての赤ちゃん爪」なので、とにかく柔らかい。
- セルフネイルの約束:真下に爪の工場があるため、メタルプッシャーなどで絶対に強く圧迫しないこと。
ご自身の爪の白い半月あたり、その半月があってもなくても、そのあたりが爪の大事な部分です。
今もその爪の工場部分では次に生えてくる爪を細胞が一所懸命製造しています。
ちなみに、足爪も一緒です。
爪の根本で爪は作られます。だから爪の根元の白い部分(ルヌーラ)があろうがなかろうが、そのあたりの箇所は傷つけないよう大事に大事に扱って、保湿して次に生えてくる爪が良い状態で生まれてくるよう、いたわってあげてください!
爪を健康的に伸ばしていくための「基本の正しい保湿の順番」については、こちらの記事で詳しく解説しています。合わせて参考にしてみてくださいね。


